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細菌に関する基礎知識 第4回「アクネ菌について」

8/18/2021

 
正式名称はキューティバクテリウム・アクネス (Cutibacterium acnes; C. acnes)。以前はPropionibacterium acnes (P. acnes) と呼ばれていましたが、2016年に名称が変更されました。全長3~5 µm、幅0.4~0.7 µmの大きさのグラム陽性桿菌です。アクネ菌は通性嫌気性細菌であり、毛穴などで主に増殖しますが、酸素を分解する酵素をもっており、皮膚の表面にでてきても成長することができます。皮膚の細菌叢の中でも群を抜いて豊富に存在している皮膚常在菌です。
 皮脂を分泌する皮脂腺は毛穴の中にあり、皮脂が多く存在すると、アクネ菌が過剰に増殖して皮膚を刺激してしまいます。その結果、このアクネ菌を排除しようと免疫反応が起こり、炎症が起きて赤ニキビを作ったり、黄色い膿の原因となったりします。
 ​このようにニキビの原因菌として知られているアクネ菌ですが、肌を正常な状態に保つ働きをする常在菌としても知られています。アクネ菌が脂質に富んだ毛穴にコロニーを形成し、病原細菌が肌に侵入することを防ぐことで、皮膚の細菌叢のバランスを維持しています。また、皮脂に含まれるトリグリセリドを分解し、短鎖脂肪酸やグリセロールを生成することで、pHの維持や、抗菌活性、保湿といった肌の健康維持に重要な肌環境条件を作り出しています。
 肌に良い影響と悪い影響のあるアクネ菌ですが、近年では、ゲノム情報を活用してその性質の違いを明らかにしようとする研究が進められており、ファイロタイプ (系統情報に基づいた群) と遺伝的特徴との関連性が見出されてきています。系統情報に基づいたアクネ菌の分類方法がこれまでに開発されており、16S rRNA遺伝子配列で分類するRibotype (RT) 法や、複数のハウスキーピング遺伝子の配列で分類するMulti locus sequence typing (MLST) 法、MLSTを改良したeMLST (expanded MLST) などが分析に用いられてきました。また、1つの遺伝子の配列情報だけで分類するSingle locus sequence typing (SLST) 法といった、より解析が簡便で高解像度なタイピング手法も開発されています。
 これまでのアクネ菌の研究によって、健康な皮膚で見られるアクネ菌がいる一方で、重度のニキビに関連するアクネ菌がいることが分かってきました。今後、アクネ菌の遺伝的な多様性の理解が進むことで、病原性のアクネ菌のみに作用する治療薬をはじめとした個別化療法の開発に繋がることが期待されます。

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